【管理栄養士解説】納豆の摂り過ぎでニキビ悪化?適切な食べ方と注意点とは

「ニキビには納豆を食べるのがおすすめ」と言われることもありますが、実際には納豆を食べることでニキビが悪化する可能性もあるため注意が必要です。

納豆は適切に摂取することで健康的なお肌を保つお手伝いをしてくれます。ニキビが悪化しない納豆の食べ方と適量について厚生労働省や論文などから根拠のある情報をもとにお伝えしたいと思います。

納豆の摂り過ぎでニキビが悪化?その原因は?

ニキビが悪化する原因として、納豆に含まれるビタミンB群や大豆イソフラボンが挙げられます。しかし、納豆を摂り過ぎることが直接的にニキビを悪化させるというわけではありません。

摂りすぎることで栄養素の偏りや過剰によってお肌の調子が崩れてしまうという可能性があるということです。

納豆は1日何パックまで?1日の適切な摂取量とは

 

納豆は1日何パックまで食べてもいいのでしょうか。1日の適切な摂取量についてお伝えします。

大豆製品は1日100gが目標(納豆1日2パック)

厚生労働省が推進している21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)では、「大豆を含む豆類は、牛乳・乳製品などとともにカルシウムに富む食品として紹介されており、1日100g摂取することが目標」となっています[1]

納豆だと1パック50g前後のものが多いので、1日2パック程度が目安になります。

ただし、大豆製品は納豆以外に味噌や豆腐などもありますので、納豆以外の大豆製品をとる場合は納豆の量を減らして調整しましょう。

大豆イソフラボンの上限は70〜75mg/日(納豆1日2パック)

調べてみると、上記の「1日100g摂取」は上限ではなく摂取目標のようです。

目標なので「納豆1日2パック以上食べてもいいんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

大豆製品の摂取上限はというと、特に記載が無いため、大豆イソフラボンの上限から考えてみたいと思います。

食品安全委員会[2]では、大豆イソフラボンの量について以下のようになっています。

摂取量の目安:40mg~50mg/日

上限値:70〜75mg/日

特定保健用食品やサプリメントでの上乗せ上限値:30mg/日

※大豆イソフラボンアグリコン換算値

納豆100g(2パック程度)当たり、大豆イソフラボン約73.5㎎を含んでいるので、やはり1日2パック程度を目安とするのが良いでしょう。

ちなみに、妊娠中の方や妊娠の可能性のある方、子どもについては、安全性が確認できていないことからサプリメントなどでの追加摂取は勧められていません[2]

ニキビのできない納豆の食べ方!3つのポイント

 

ニキビのできない納豆の食べ方について3つのポイントをご紹介します。

ニキビのできない納豆の食べ方:適量を守る

納豆には栄養素が豊富に含まれますが、過剰摂取は栄養の偏りにより肌荒れやニキビの原因になることがあります。

1日あたり2パック程度を上限にしましょう。

ニキビのできない納豆の食べ方:鮮度を確認する

納豆は過剰な熟成や保存が原因で、脂肪酸の酸化が進んでいる場合があります。

酸化した脂肪酸は炎症を引き起こすことがあるため、新鮮で質の良いものを選びましょう。

ニキビのできない納豆の食べ方:バランスの良い食事と合わせて摂る

納豆は栄養素が豊富な食品ですが、それだけで偏った食事になってしまうと、かえって肌荒れやニキビの原因になることがあります。

野菜や果物、たんぱく質を含む食品などと合わせてバランスの良い食事を心がけましょう。

 

以上のように、適切な食べ方を守り、バランスの良い食事と合わせて摂取することで、納豆を食べてもニキビが悪化しない健康的な肌を作ることができます。

もしも納豆を食べた後にニキビができるようになった場合は、一度納豆を控えてみることをおすすめします。

納豆の摂り過ぎでニキビができる?適量を守れば大丈夫!

納豆に含まれる大豆イソフラボンやビタミンB群、ビタミンE、レシチン、オメガ3脂肪酸などがニキビを増やす・悪化させるという根拠は今のところありません。

それ以上に、これらの成分は健康的な肌を保つために大切な栄養素で肌の調子を整えニキビへの効果があるとされています。

納豆の食べ過ぎでニキビができた、ニキビが悪化したというのは、ホルモンバランスの変化やストレス、生活習慣の乱れ、皮膚の状態や生活習慣、食生活などの影響も考えられます。

納豆はニキビに良くないと言われることもありますが、個人差があるため、自分自身の体調や肌の状態に合わせて食べる量や頻度の調整してみましょう。


【参考】

[1] 21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)について 報告書 1 |厚生労働省 9https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/pdf/all.pdf

[2]大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A|食品安全衛生委員会 https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html

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