今回は、管理栄養士の私が実際に新卒で委託へ入社し1年も経たず転職した理由や転職で失敗しない方法、転職先の実例をまとめてみました。
・委託栄養士のやめ時・やめ方
・栄養士から同業種や他業種へ転職した実例
・新卒でも栄養士からの転職で失敗しない方法
が分かる!
新卒で入ったけど委託栄養士を辞めたい!と思った6つの理由
大学を卒業後、給食の委託会社に入社しました。
しかし、新卒で入社後一年も経たずに辞めたいと思い転職をすることにしました。
私が栄養士を辞めたいと思った6つの理由は次の通りです。
思っていた委託栄養士の仕事と違う
管理栄養士として入社しましたが、配属先が病院内のレストランでした。
なので病院食ではなく普通のファミレスのような料理を提供していました。
そのため、仕事内容もレジ打ちや配膳、調理、納品作業など
そのため、せっかく資格を取ったのにもったない・・・
辞めたい・・・
という思いがだんだんと強くなっていきました。
手取り16万!委託は給料が安い
給料が手取り16万でした。
この時は実家暮らしだったのでなんとかなりました。
でも、一人暮らしだったらかなり節約しないと生活できなかったと思います。
ちなみに、管理栄養士手当が1万円ついての金額なので、 栄養士の場合はもっと給料が安くなります
(新卒で一年目のため住民税は引かれていません)。
そのため、上司の男性社員は家族のため掛け持ちでバイトをしなければならないほど・・・。
将来的にも心配で、給料が安いなら委託栄養士を辞めた方が良いのかと悩みました。
肉体労働な委託の現場
調理道具や冷凍食品など食材が重いため運ぶのに腰をやられ、基本立ちっぱなしの仕事のため足腰に疲れがどっときます。
栄養士は女性が多いのですが、 男女関係なくこういった作業をやるので女性としては体力的にはきつかったです。
さらに、忙しいと休憩時間も取れないことも多々ありました。
委託ではよくある人間関係のトラブル
うちも、調理場と配膳でパートさんの業務が分かれていたので派閥がありました。
調理場に入ると配膳のパートさんの悪口、
配膳に入ると調理場のパートさんの悪口と、
人間関係の面で板挟みに合いストレスに。
多分、いないところで私も悪口言われてるんだろうな・・・と思いさらに憂鬱に。
人間関係は仕事を辞めたくなる理由で一番多いそうですが、納得です。
勤務時間や休みがバラバラ
勤務時間が6:00~15:00と10:00~19:30の2つがあり、毎日勤務時間が違い生活リズムが整いにくいです。
また、シフト制なので休みがバラバラで連休はほとんどありませんでした。あっても2連休で旅行なども行きづらかったです。
あと、土日休みではないので、土日休みの仕事をしている友達と遊びに行けないのがつらかったです。
パートさんにシフトが左右される
土日や長期の休暇やお正月などパートさんが出勤したがらない時には強制的に自分が出勤しなければいけない状況になります。
また急な用事でパートさんが休むときは、休みの日でも自分が行かなければならなかったことも。
また、パートさんが辞めてしまい代わりがいない時には20連勤ということもありました。
委託栄養士の私が転職を決意!やめ時・やめ方は?
委託からの転職を決意したのは、新卒で入社して10ヶ月目の頃でした。
きっかけは、足が腫れたこと。
足が痛いなと思っていたら左足の太ももが赤く腫れあがっており、病院で診てもらうと足にばい菌が入ったとの診断。
この時に、まだやれると思っていたけど、肉体的にも限界だったんだと感じて転職を決意しました。
きっかけは些細なことですが、背景には今の仕事で栄養士の経験が積めるわけでもなく、給料も高いわけではないので、
将来のことを考えると委託栄養士からの転職を考えるべきかな・・・という思いが強くなりました。
栄養士の場合は特に辞め時について悩むと思います。
私も、配属先に栄養士は私一人だけでシフト的にもギリギリで回していたので、
私が抜けたら仕事が回らなくなるんじゃないか、
周りのパートさん達にも迷惑がかかるんじゃないかと悩みました。
ですが今やめないとズルズルと続けてしまうと思い、辞めるために転職活動を始めました。
ちなみに、辞めた後には会社が人材派遣してくれたりと、私が抜けて仕事が回らなくなるということは全くなかったです(あたりまえですが)。
また一部のパートさんも「せっかく資格を持ってるんだから、この職場よりももっと資格が活かせる職場の方が良い」と転職を応援してくれました。
でも、自分の将来を守れるのは自分だけ、会社もまわりのパートさんも保証してくれません。
なので、やめたいと思った時が辞め時です。
ちなみに私が辞めた時には、新入社員の15人うち2人は既に辞めていたようです。
辞め方についてですが、私の会社ではやめる1ヶ月前に伝えなければならなかったので、転職先が決まってすぐに伝えました。
上司に辞めることを伝える時は、
事前に上司に「大事な話がある」ということを伝え(上司はこの時点で気付いていたようです)、
いつなら時間が取れるかを確認しました。
その後、やめる旨を伝え、日程やシフトの調整をしてもらいました。
書類や手続きなどは会社がしてくれるのでその後は退職までスムーズに進みました。
委託栄養士を辞めるなら20代のうちに転職すべき
栄養士を辞めたいと思っているならば20代のうちがおすすめです。
なぜなら私の友達に、やめたいと思っていてもずるずると続け、結果、役職がついて立場が上になってしまい20代の頃よりもやめるにやめられない状況になっている子がいるからです。
また、20代であれば、転職しても上司の年齢が上なので仕事もやりやすいです。
さらに、年齢が上になるほど栄養士としての技術力も求められるため、転職先でもやりづらくなってしまいます 。
なので転職を考えている場合には、20代のうちになるべく早くするのがおすすめです。
栄養士を辞めたいけど転職先は?友人の実例も紹介
ここでは栄養士の友達の実例を紹介したいと思います。
給食委託栄養士から病院栄養士に転職
これは私のケースですが、給食委託会社から病院以外でも老人ホームなどの直営の栄養士に転職するケースはとても多いです。
新卒で入って1年以内に転職した人もいれば、40代で病院に転職した方もいます。求人はネットの求人募集サイトで見つけて応募しました。
直営病院栄養士から一般事務職に転職した友人
大学卒業後に直営病院(委託を入れずに病院の栄養士が調理もする)の栄養士として調理関係の仕事に勤務しましたが、2年後に事務職に転職しました。
やはり仕事の給料面と、人間関係(1人のパートの方から「なんでできないの!?」「あんたはここに必要ない」など一緒に入るたびに言われ、
他のパートの人は慰めてくれましたが人手不足のため切るに切れなかったそう)に悩み、
もう栄養士はこりごりということで栄養士とは全く関係のない正社員の事務の仕事に就職。
給料も上がり人間関係も良くなったということで今でも同じ職場に勤務しています。仕事は転職エージェントを利用して見つけたそうです。
給食委託栄養士から工場の衛生管理職に転職した友人
給食委託会社に入り大学病院の厨房勤務でしたが、人手不足で勤務が過酷すぎて(朝4時から夜の8時の長時間勤務もあったそう)転職をしたそうです。
仕事はハローワークで見つけたそうです。
その後調理とは離れたいということで、工場の衛生を管理する仕事に正社員として転職しましその後、結婚した今も仕事は続けています。
中和滴定(水滴を落として色が変わるやつ) などをやっているそうです。
栄養士を辞めたくて専業主婦になった友人
子供が好きで保育園の栄養士をしていましたが、給料が安いのと人間関係(パートのおばちゃんの派閥)に疲れて結婚と共に専業主婦になりました。
高年収に絞ってかなり婚活を頑張ったと言っていました(医者と結婚しました)。
栄養士から同業種(栄養士)に転職する際のポイント
病院や老健などの直営の管理栄養士を希望する場合は、運の要素も大きいので長期の目線で転職活動をしましょう。
私の場合も、自分の希望の勤務や待遇などを絞っていくと、なかなか希望に合うところが見つからなかったです。
また、前に勤めている方が辞めるタイミングで募集がかかるので募集人数も一人や二人など少なく、見つけても倍率が高い可能性もあります。
方法としては、
- ネットで求人を検索する
- ハローワーク
- 学校の就職支援センター
- 転職エージェント
などがあります。
また、まれにですが病院や老健などのHPを見ると募集が載っていたりします。
また、募集要項はしっかりと確認するようにしましょう!
特に、病院や老健など栄養士の募集だと週休が2日よりも少ないことがよくあるので、そこは必ずチェックしておいた方がいいです。
栄養士として病院に転職するなら〇〇は絶対確認しよう!
栄養指導して病院に転職する場合は栄養科の所属している「部門」は絶対に確認しましょう!
病院の場合、栄養科がどの部門に属しているのかHPなどで事前にチェックしておくと病院での栄養士の扱いが分かります。
例えば事務部の所属の場合は臨床的な面ではあまり仕事を期待されておらず、逆に事務系の請求書作成や電話対応などの仕事もしなければならない環境にある可能性があります。
逆に医師や看護師と同じ区分であれば、臨床系で認められている栄養科で、栄養指導や患者さんのアセスメントなども積極的に行うことができる環境にあると言えます。
なのでバリバリ栄養指導や臨床に関わりたい場合は、後者の方が自分の望む仕事に近い可能性が高いです。
全てがこれに当てはまるわけではありませんが、自分のやりたい仕事を見つける一つの目安として覚えておいて損はありません。
栄養士を辞めて一般職に転職する場合
転職をする上で難しかったのが、時間の調整です。
仕事しながらの転職活動だったので、連絡や面接など仕事で忙しい中、自分一人ですべてやるのは大変でした。
そこでオススメなのが転職エージェントを利用することです。
私の友達も実際に転職エージェントを使ったそうですが、仕事で忙しい中、仕事の紹介はもちろん、面接の日にちを調整してくれて自分一人でやるよりもスムーズだったそう。
ただし転職エージェントを使う場合にも注意が必要で、ついてくれる担当によってかなり左右されます。
なので何社か登録しておいて対応が良さそうなところで探すとよりスムーズに転職できます。
まとめ:栄養士は転職や離職も多いから何とかなる
栄養士の辞め時については辞めたい時が辞め時です!
辞め方は事前に話があるからと時間を取ってもらい辞める旨を話すとお互い心の準備ができます!
転職で失敗しない方法は、同業種であれば募集要項をよく読むこと、中でも病院希望であれば栄養科の所属する「部門」を確認すること。
他職種であればじゅであれば、転職エージェントの力をかりるとスムーズで失敗しにくいです。
3年後あなたはどんな仕事をしていたいですか?
これを考えた時に、今の職場にいたくないと思うならすぐに転職活動を始めましょう!
転職と言うとなかなか一歩が踏み出せない方も多いと思います。
ですが今の仕事に不満や将来性がないと感じるのであれば、その一歩を踏み出すことで充実した生活を送ることができるようになるはず。
自分が辞めると仕事が回らなくなるからと思っている方も、一人辞めたくらいでは会社は潰れないので大丈夫です。
それよりも自分のやりたいことや楽しめる仕事に出会う事の方が、自分の人生にとってはすごく重要なことです。
私も転職することで充実した生活を送ることができ、本当にあの時やめて良かったと思っています。
なので、もし転職を考えているという場合にはぜひ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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病院で管理栄養士として働いている、そら(@sorairo_blog)です。 今回は、管理栄養士の私が実際に転職してすぐに「栄養士辞めたい・・・」 と思いながらも同じ職場で働き、何を得ることができたかを実体験を交えてまとめてみまし[…]