管理栄養士のそらです!
しかし、加熱や酸化により失われてしまうという話も聞きますよね。
そこで、今回は青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)を加熱したときの減少率を論文などをもとに調べてみました。
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は加熱でどれくらい減るか
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は酸化で減るか
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)を効率よく摂る加熱方法
が分かる!
結論から言うと、
・青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は加熱でどれくらい減るかについては
フライにすると約50%に
グリルなどで焼いた場合は80%に
鍋で煮たり焼いたりなら90%以上は残っています。
お刺身であればほぼ100%です。
・青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は酸化で減るかについては、減りません。
・青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)を効率よく摂る加熱方法は缶詰で汁ごと調理です。
では詳しくいってみましょう
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は加熱しても半分以上残る
青魚に含まれるオメガ3系脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は、健康に良いということで注目されています。
DHAもEPAも魚の脂に含まれており、青魚であるイワシやサバ、サンマに多く含まれています。
DHA・EPAは脂質なので、フライにすると青魚の脂質が抜けてしまいDHA・EPAは約50%、
グリルなどで焼いた場合も、脂質が出てしまうため20%ほど減ってしまいます。
しかし、フライパンや鍋で煮たり焼いたりして脂質ごと食べる調理であればDHA・EPAはほぼ減ることなく90%以上は残っています。
また、丸ごと食べることのできるお刺身なら損失なく食べることができます。
参考:サンマのEPA・DHA保持率に及ぼす加熱調理の影響 https://www.jstage.jst.go.jp/article/ajscs/27/0/27_29/_article/-char/ja/
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は酸化で減る?実際はほとんど残っています
酸化しやすさについても、青魚のDHA・EPAを干物と生で比較した実験では、
EPAやDHAは熱による分解や空気中での酸化の影響をうけなかったという結果が出ています。
なので、酸化に関してもあまり気にする必要は無さそうです。
これはDHA・EPA単体では酸化や加熱により構造が壊れやすいですが、魚に含まれるDHA・EPAは比較的安定しているためではないかとの見解です。
ただ、酸化しやすいことはしやすく、酸化により風味や味が落ちてしまうので、なるべく早めに食べるようにしましょう。
参考:田原康玄:魚介類の干物製造工程 におけるEPAとDHA量 の変化,日本食品科学工学会誌,45,2,1998
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)の効率的な食べ方は、缶詰で汁ごと
DHA・EPAの効率的な食べ方については、缶詰がおすすめです。
また、調理方法は炊き込みご飯やカレー、みそ汁、煮つけ、スープ、トマト煮など、脂質を逃さず食べることのできる料理です。
DHA・EPAの基準は1g/日となっています。
厚生労働省の出している摂取基準では「DHA及びEPAは1日1g(1000mg)以上摂取することが望まれる」とされています。
1日でサバやブリなどの青魚は1切れ(100gくらい)~アジなどの小さい魚なら1匹くらいが目安です。
そこで、効率よく摂れるのがサバやサンマなど青魚の缶詰めです。
缶詰にすることで、生魚では捨ててしまう骨などの部分も食べることができます。
さらに、脂質が溶け出した汁ごと調理することで効率よくDHA・EPAをとることができます。
サバやサンマ、ツナの缶詰であれば1缶~1/2缶で1日分の量がとれます。
伊藤食品 美味しい鯖水煮 食塩不使用 190g×24個 ¥4,358 (¥182 / 個)
青魚のDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は加熱しても半分以上残る
DHA・EPAは
フライにすると約50%に
グリルなどで焼いた場合は80%に
鍋で煮たり焼いたりなら90%以上は残っています。
お刺身であればほぼ100%です。
また、酸化でも減りません。
効率的に取るなら缶詰で汁ごと食べられる炊き込みご飯やカレー、みそ汁、煮つけ、スープ、トマト煮などがおすすめです。
DHA・EPAは悪玉コレステロールを減らしてくれる効果があるので、健康のためにも毎日食べたい食品です!