こんにちは、管理栄養士のそらです。妊活を経て子ども2児の母となることができました。
今回は、妊活にはハーブティーが効果があるというのをよく聞きますが、実際どうなのかを論文などをもとに調べてみました。
・妊活にハーブティーは効果がある?
・妊活にハーブティーのメリット・デメリット
・妊活に危険なハーブは?
・妊活中でも飲めるハーブティーは?
が分かる!
結論から言うと、
・妊活にハーブティーは効果があるかについては、
抗酸化作用が期待できます。しかし、妊活の効果についてはしっかりとした論文が見つからず根拠があいまいでした。
・ハーブティーのメリットは、「ノンカフェイン」と「抗酸化作用が強い」ことです。
・デメリットは、国から妊娠中のハーブの摂取が注意喚起されているため、妊活中でも妊娠の可能性のある時期は控えた方が良い可能性もあります。
・妊活に危険なハーブは、「健康食品」の安全性・有効性情報を参考にしてみて下さい。
・妊活中でも飲めるハーブティーについては、enherb(エンハーブ)やAMOMA、生活の木などでは妊活用のハーブティーも販売されています。
妊活にハーブティーの効果は?論文では不明
論文などを調べてみましたが、ハーブティーで「妊娠する可能性が高くなる」というものは見つかりませんでした。
妊活にハーブティーの効果は?論文では不明
妊活に効果あり?ハーブティーのメリットは?
カフェインを摂りすぎると出生体重が低くなる可能性があり、健康や精神面でのリスクが高くなってしまいます。
また、最近の研究では、胎盤への血流を減少させたり、流産を起こす可能性が指摘されているため、妊活中からなるべくノンカフェインのものを選んだ方が良いといわれています。
ハーブティーはノンカフェインでカフェインが含まれていないものも多いので、その点では妊活向きといえます。
ハーブティーのメリット1 ノンカフェイン
論文より、ハーブティーには抗酸化作用があることが示されています[1]。抗酸化の強さはハーブの種類や産地などいろいろな要因で変わります。
抗酸化作用があると余分な活性酸素を除いてくれます。
活性酸素が多いと酸化ストレスにより卵子の質が低下し、受精障害を起こして受精しなくなったり[2]、血流の減少で排卵後にできる黄体から十分なホルモン分泌がなされず、妊娠の準備ができない状態となってしまいます[3]。
そのため、活性酸素を除去できる抗酸化作用の高いハーブティーは妊活に効果的と言えます。
妊活にハーブティーは効果あり?デメリットは?
妊活にハーブティーはデメリットもあります。
ハーブティーのメリット2 抗酸化作用が強い
妊活中ではありませんが、妊娠中のハーブ摂取については国立健康栄養研究所[4]から注意するように言われています。
妊活中も妊娠の可能性がある時期はハーブティーは避けた方がよさそうです。
ハーブは医薬品に比べ自然なものなので体にいいと思われがちですが、安全性がしっかりと分かっていなかったり医薬品として規制されている素材もあります。
そのため、妊婦や授乳中の方が自己判断でハーブ製品を摂取するのは危険性が高いと書かれています。
また、米国や英国では妊娠中のハーブの利用については有効性・安全性についてほとんど情報がないため「必要でない限り利用しない」ことを推奨しています。
妊活中についてもハーブの安全性がしっかりと確認されているわけではありません。
そのため、妊活中に関してはも妊娠の可能性がある場合は、ハーブティーを辞めておいた方が無難です。
もし妊活中にハーブティーを飲む場合は、入っているハーブの効能をしっかりと調べ、心配であれば ハーブの成分についてお店の方に聞いてみましょう。
また、医療機関にかかっているなら、一度かかりつけの病院やクリニックの医師に相談しましょう。
妊活にはおすすめできない!?危険なハーブは?
妊活中ではありませんが、妊娠中には適さないハーブティーとして
Chamomiles(カモミール)
aloe(アロエ)
coltsfoot(フキ タンポポ)
juniper berry(セイヨウネズ)
pennyroyal(ペニーロイヤル)
buckthorn bark(クロウメモドキ樹皮)
comfrey (コンフリー)
labrador tea(ラブラドル茶)
sassafras(サッサフラス)
lobelia(ロベリアソウ)
senna leaves(センナ葉)
などがあげられます[5]。
※詳しい効能やその他の妊娠中には適さないハーブについては「健康食品」の安全性・有効性情報で確認してみて下さい!
そのため、妊活中の場合でも、妊娠の可能性がある時期に飲むことは控えましょう。
また、このほかにも注意する必要があるハーブはたくさんあります。
ハーブティーを購入する際は、妊娠を希望していることを伝え、妊活中や妊娠後でも飲めるハーブかどうかお店の店員さんなどに確認すると安心です。
また、どんなハーブティーもたくさん飲み過ぎはよくないので、1日1~3杯程度を目安に飲む量にも気をつけるようにしましょう。
妊活中でも飲めるハーブティーは?おススメのランキング
ハーブティーのデメリット1 国から妊娠中のハーブの摂取が注意喚起されている
英国オーガニック認証または農薬を使わずに栽培したハーブ原料を使用。ノンカフェイン
配合ハーブ:シャタバリ、 ラズベリーリーフ、 ネトル、 ローズヒップ、 ジンジャー、オレンジピール
妊娠準備中の女性のためのハーブティー
※妊娠中の方は飲用をお控えください。
1袋30包 2000円(税込)
妊活にはおすすめできない!?危険なハーブは?
『赤ちゃんが欲しい』2018夏号の授かりドリンク特集でも紹介されている生活の木の『ハーブコーディアル有機ゴジベリー&ザクロ』
女性が抱えるお悩みにぴったりで妊活中にもおすすめされているハーブティーです。
ginger (ショウガ)やrose hip(ローズヒップ)など、女性ホルモンのバランスを整えて気分を朗らかにしてくれます。
まとめ:妊活にハーブティーは効果がある?
妊活にハーブティーは効果があるかについては、
抗酸化作用が期待できます。
しかし、妊活への効果についてはしっかりとした論文が見つからず根拠があいまいでした。
ハーブティーのメリットは、ノンカフェインで抗酸化作用が強いことです。
デメリットは、国から妊娠中のハーブの摂取が注意喚起されているため、
妊活中でも妊娠の可能性のある時期は控えた方が良い可能性もあります。
妊活に危険なハーブは、「健康食品」の安全性・有効性情報を参考にしてみて下さい。
妊活中でも飲めるハーブティーについては、enherb(エンハーブ)やAMOMA、生活の木などでは妊活用のハーブティーも販売されています。
ただし、妊活中でも飲めるハーブティーもありますが、飲み過ぎには注意が必要です。
入っているハーブの効能をしっかりと調べ、心配であればお店の方に聞いてみるのも良いでしょう。
また、医療機関にかかっているなら医者に一度相談してみてください。
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参考文献
[1] 寺嶋 正明, 新島 亜佐子, 岡崎 夏子他:レーダーチャートを用いたハーブティが示す抗酸化性の総合的評価,日本食品工学会誌10 (2009) 2
[2] Tamura H, Takasaki A, Miwa I, Taniguchi K, Maekawa R, Asada H, Taketani T,MatsuokaA,YamagataY,ShimamuraK,MoriokaH,IshikawaH,RusselJR, Sugino N. Oxidative stress impairs oocyte quality and melatonin protects oocytes from free radical damage and improves fertilization rate. J Pineal Res 2008; 44: 280―287
[3] Tamura H, Takasaki A, Taniguchi K, Matsuoka A, Shimamura K, Sugino N. Changesinbloodflowimpedanceofthehumancorpusluteumthroughout the lutealphaseandduringearlypregnancy.FertilSteril2008(inpress)
[4]国立健康・栄養研「健康食品」の安全性・有効性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/usr/kiso/ninpu-herb/ninpu-herb-document.pdf
[5]4と同じ
[6] 1と同じ
[7]4と同じ