この記事では、医学博士を目指す院生管理栄養士が妊活とマカの効果について論文など根拠のある情報をもとにまとめています。
結論から言うと、マカの効果としては
女性では黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用
の効果がある可能性が示されています。
そのため、ホルモンバランスが整っている人ではマカは逆効果になる可能性があり、
黄体ホルモン様作用に関連している不調がある場合は、マカの効果を感じやすくなる可能性があります。
では、詳しくみていきましょう。
マカは女性の妊活に逆効果?マカの効果についての論文を解説
女性のマカの妊活効果についての論文をまとめてみました。
マカは雌マウスの子数を増加させる
メスのマウスに黄マカの水性抽出物を投与したところ、同腹仔数の増加、卵巣切除動物の子宮重量の増加がみられました。
この作用は黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用によるものである可能性が示唆されています。
このことからマカの主な効果は、黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用のである可能性が高いといえます[1]。
マカを含むサプリで妊活女性の妊娠可能性が上がった
マカや活性葉酸、セイヨウニンジンボクをブレンドしたサプリメントを、月経障害を持つ妊活中の女性189名に摂取してもらった研究では、
多嚢胞性卵巣の女性は163名から118名(86%)に減少し、それに伴いPCOS症状のある女性は26名(14%)に減少し、妊娠した最年長の患者は43歳でした。
月経周期の調整や排卵を刺激することで妊娠する可能性を高めました。
試験の終了時に卵巣の病変や副作用はありませんでした[2]。
女性の妊活に重要な「プロゲステロン」とマカの関係
マカの女性における主な効果として、黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用の可能性が示されています。
プロゲステロンは
・体温上昇の作用
・子宮内膜を増やし、受精卵が着床しやすいように子宮内の環境を整える
・乳腺の発達や妊娠の維持
などに関わっていると言われています。
黄体期に基礎体温が高くなる理由は、主にプロゲステロンの体温上昇作用のためとされます。
また、体内のプロゲステロンの不足やバランスが崩れると、無月経や月経周期異常などが引き起こされます。
このようにマカのは黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用によりホルモンバランスが乱れがちな女性に対して妊活のサポートをしてくれるといえます。
女性の妊活にマカが「逆効果」だった口コミ
マカが「逆効果」だった口コミを「yahoo知恵袋」から引用してみました。
二人目に向けて妊活中です。
不妊治療専門病院で人工授精にトライしているところで、何度かやってダメなら次のステップに移ろうかと考えています。
マカが妊娠のために良いと聞いたので「純度100%、完全無農薬・オーガニック」をうたう某メーカーのものを1週間ためしてみました。
私の場合、もともと基礎体温も周期も安定していて、卵巣機能も悪くなく、ひとり目の時から最近までずっと、診察の結果はいつも「10日目頃には順調に卵子が育っていて、13~14日目にはうまく排卵している」というものでした。
ところが、マカを飲み始めて1週間、昨日が生理10日目だったので病院の内診を受けに行ったら「まだ卵が小さすぎてタイミングが読めません。来週また内診に来てください。」と言われました。
10日目でこのようなことは初めてなのでショックです。
マカをのみ始めてから排卵しなくなりました。。。。。
妊娠したい、と2ヶ月前からマカをのんでいます。無農薬で1番安全そうなものを選びました。ところが…
今迄わかりやすかった基礎体温に異変が起こりました。
低温期が長過ぎるのです。すなわち、、、排卵しなくなりました。
生理も順調で排卵もきちんと行われていたのにマカを飲み始めたら2ヶ月連続で来なくなってしまいました。
不妊症だった友人が妊娠しました。本人はマカのおかげと言っていましたが実際のところどうかはわかりません。生殖機能を活発にするんでしょう。
基礎体温や生理周期が安定していた方がマカを飲んだところ、排卵が無くなったり、生理が来なくなってしまったりといった変化が起こっています。
これはマカの黄体ホルモン様作用によってホルモンバランスが乱れてしまったという可能性があります。
女性の妊活にマカが「効果的」だった口コミ
マカが「効果的」だった口コミを「yahoo知恵袋」から引用してみました。
私の友達はなかなか妊娠しなかったのでマカを試したところ、三ヶ月後に妊娠したと言っていました。
医学的に根拠はないそうですが私も二人目不妊なので飲み始めました。まだ二ヶ月目ですが基礎体温は少し上がりました。
体外受精で卵巣刺激して卵胞を沢山育てる時に、アルギニンを適量摂取する目的でマカを飲んでいましたよ。
マカだけの効果ではないでしょうけど、自分の狙った効果は得られたので満足です。
39歳で19個採卵→17個受精できましたから。
飲んだ期間は生理開始日〜採卵までの12日間です。
1年以上不妊治療をしましたが、効果なし。ストレスから通院をやめ、2ヶ月前からマカを飲み始めました。 確実に冷え性が前より改善され、今朝、体のほてりと吐き気があり、検査薬で陽性判定が出ました。
基礎体温の上昇や冷え性の改善などがみられています。
これはマカの黄体ホルモン様作用によって体温が上昇したためではないかと思われます。
マカが妊活に逆効果だと「感じやすい」女性

ホルモンのバランスに問題がない
女性でホルモンのバランスに問題がない場合、マカの黄体ホルモン様作用によってホルモンバランスが乱れてしまう可能性があります。
生理周期や基礎体温が安定している
生理周期や基礎体温が安定している場合、マカの黄体ホルモン様作用によってホルモンバランスが乱れ、
黄体ホルモンなどの女性ホルモンに関連する生理周期や基礎体温も崩れてしまう可能性があります。
ホルモン系の薬を飲んでいる
ホルモン系の薬を飲んでいる場合、ホルモンバランスを整える目的で薬が処方されている場合が多いため
マカによる黄体ホルモン様作用によりホルモンバランスが崩れてしまう可能性があります。
そのため、ホルモン系の薬を飲んでいる場合、マカを飲むのを控えるか、かかりつけ医に相談するのが良いでしょう。
マカが妊活に逆効果だと「感じにくい」女性

黄体ホルモン様作用に関連している不調がある場合は、マカの効果を感じやすくなる可能性があります。
月経周期が不安定
黄体ホルモン(プロゲステロン)は月経周期の後半で子宮内膜を増やし受精卵が着床しやすいように子宮内の環境を整える作用があります。
体内のプロゲステロンの不足やバランスが崩れると、無月経や月経周期異常などが引き起こされます。
基礎体温が不安定
黄体ホルモンの分泌が不足している状態としては、高温期が短い、高温期と低温期の差があまりない、高温期の途中で低温へ落ち込むなどの基礎体温の異常が出る可能性があります。
(病気がみえるVol.9 「婦人科・乳腺外科」P42 メディックメディア社発行より)
特に、黄体ホルモンであるプロゲステロンは35歳あたりから急激に低下し始めます。これに伴って、黄体期の基礎体温も低下していきます。
マカが女性の妊活に逆効果かは人による

マカの効果としては
女性では、黄体ホルモン(プロゲステロン)様作用
の効果がある可能性が示されています。
そのため、ホルモンバランスが整っている人ではマカは逆効果になる可能性があり、
黄体ホルモン様作用に関連している不調がある場合は、マカの効果を感じやすくなる可能性があります。
とはいえ、マカはまだ研究途中で分かっていないことも多いので、病院にかかっている場合はかかりつけ医に相談しましょう。