こんにちは!管理栄養士として病院で働いている、そらです!
管理栄養士というと栄養の専門職としてスキルアップを考える方も多いと思います。今回はそんな管理栄養士のスキルアップに資格は必要かというお話です。
結論からいうと、管理栄養士のスキルアップに資格は必要かについては個々によると思います。私の考えとしては最初に自分の目的を明確にし、その目的の沿って資格を取ることが大切だと思います。
また、オススメな資格は栄養士会などから出ているバックがしっかりとした資格をまず考え、なければ民間資格でバックが安心できそうな所の資格から取っていくのがオススメです。
管理栄養士のスキルアップに資格は必要?
管理栄養士のスキルアップに資格は必要かについては個々によって違ってきます。まず初めに、資格を考える前に貴方の管理栄養士としての最終目的地は何でしょうか?
病院勤務で転職の予定もなければ、野菜ソムリエなどの民間資格を取っても基本的に給料は上がりませんのであまり意味がないです。
逆に、将来フリーランスとして働く!という目標があるのであれば、やりたい仕事内容により野菜ソムリエや食育アドバイザーなどの資格を持っていることが有利に働くかもしれません。
資格を取ること自体は悪いわけではありません。ただ、何となく資格を取ろうかな、取った方が良いかなという程度の気持ちではお金も時間もかかるので辞めた方が良いです。
なぜなら、せっかく取った資格も使わなければどんどん知識も抜けていきますし、資格の継続のため更新にお金がかかる資格も多くあります。
現時点では目標が定まってなくて必要かどうか分からないという場合は、自分の進みたい道が定まって必要となった時に取ったほうがスマートです。
知識をつけたいだけであれば、わざわざ資格を取る必要はありません。フリマアプリや中古のなどでテキストを安く買って勉強だけすれば安く済むし知識もつきます。
「スキルアップのため」「転職に有利になるから」とも言われますが、自分が転職したいところに合った資格ならとるべきです。
しかし、目的が定まっていない場合それも分からないので、まずは自分がどうなりたいのかを考えてからにしましょう。
資格を取った先に本来の目的があるのであって、資格を取ること自体が目的になっていてはもったいないです。
手当たり次第資格を取るのではなく、自身の進みたい道を確立した上で本当に自分に必要な資格だけを選んでいくことで、自身の管理栄養士として専門性も上がりスキルアップに繋がると思います。
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管理栄養士が他の資格をとるメリット・デメリット
次は管理栄養士が他の資格をとるメリット・デメリットを考えて見ましょう。
メリット
2.視野が広がる
3.肩書きが増える
1.転職に有利
病院やクリニックなどでは日本糖尿病療養指導士など糖尿病関連の資格やNSTのを持っていると専門性が高いことが認められ転職しやすいといわれています。
また、募集要項などを見ていると〇〇の有資格者を優先するなどの記載があることも。資格があることで即戦力として採用されやすい傾向が有ります。
2.視野が広がる
学校で勉強したことと違う視点や、より専門的な内容を学ぶことが出来るので視野が広がります。また、知識がつくことで1つのことを色々な方向から見て考ええることが出来ます。
3.肩書きが増える
フリーランスの場合、肩書きが増えることで仕事を請けやすくなります。また、肩書きがあることでどんな専門性があるのかひと目で分かり、自分の強みとして出せることが出来ます。
デメリット
2.お金と時間がかかる
3.取得後の維持が大変
4.資格がなくなる可能性
1.資格ビジネスが多い
食に関係した資格は多く、少し調べただけでもこれだけ出てきます。
- 健康運動指導士
- 健康管理士一般指導員
- 食生活アドバイザー
- 食学士
- 食育指導士
- 食育マイスター
- 食育鮮魚士
- フードサイエンティスト
- フードマエストロ
- フードアドバイザー
- ヘルシー&ビューティー フードアドバイザー
- ヒーリングフード・インストラクター
- 野菜ソムリエ
- ベジフルビューティーアドバイザー
- スポーツフードアドバイザー
- スポーツスーパーフードマイスター
- アスリートフードマイスター 他多数
なぜこれだけ資格があるのかというと資格がビジネスの道具となっているケースが多いからです。
資格取得に必要な高い受講料や登録料、更新料はどこに行くのかを考えれば分かると思います。
もちろんしっかりとした資格もあるので、そこは自分で見極める必要があります。
2.お金と時間がかかる
資格を1つ取るのにもお金と時間がかかります。
テキスト代や講座の受講、試験を受けるだけでも数万円とられることが多く、資格取得までにまとまった資金が必要となります。
人気の高い野菜ソムリエ資格を例にあげると、資格をとるには「日本野菜ソムリエ協会」が実施している野菜ソムリエ講座を受講後に資格試験を受けることで取得できます。
そのためには入会金10,800円と野菜ソムリエ講座(初回の試験料含む)137,200円の計148,000円がかかります。
しかし、取得したからといって就職に有利になる訳でもないので、取得後の目的を明確にしてから目指した方がよさそうです。
3.取得後の維持が大変
民間資格の場合、取った後も資格を更新し続けなければなりません。
更新するには資格によりますが、講義を受けて規定の単位を取得しなければならなかったり、学会に参加しなければならなかったりと、維持するのに時間やお金もかかります。
結婚や妊娠・出産などのライフスタイルの変化で続けることが難しくなり、そのまま失効してしまうケースも多いです。
そのため、取得後も継続できる環境が整っている必要があります。
野菜ソムリエの場合、野菜ソムリエ自体は特に更新の必要がありませんが、上の資格である野菜ソムリエプロは「野菜ソムリエメンバーズ」に入会し、1年に1回資格更新として活動報告を行わなければなりません。
何個も資格を持っていて更新しなければならないとなると、年間でも大きな出費となってしまいます。
4.資格がなくなる可能性
もし、資格を主催する団体がなくなったら資格自体もなくなってしまいます。
そのため、バックにしっかりとした団体がついているかどうかを調べてから資格を取得するのがおすすめです。
管理栄養士のスキルアップにオススメな資格
取得を目指すのであれば、栄養士会や栄養系の学会から出ているバックがしっかりとした資格がオススメです。
ただ、取得によって給料が上がるかというと、現状は難しそうです。
しかし、転職やフリーランスになったときには資格をもっていることで専門性の高さが認められ転職しやすくなったり、仕事をお願いされやすくなったりというメリットがあります。
栄養士会から出ているもの
- 認定栄養士(8分野)
臨床栄養 ・学校栄養 ・健康/スポーツ栄養 ・給食管理
公衆栄養 ・地域栄養 ・福祉栄養(高齢者・障がい者) ・福祉栄養(児童) - 特定保健指導担当管理栄養士
- 静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士
- 在宅訪問管理栄養士
- 公認スポーツ栄養士
- 食物アレルギー管理栄養士・栄養士
- がん病態栄養専門管理栄養士
- 腎臓病病態栄養専門管理栄養士
- 糖尿病病態栄養専門管理栄養士
- 摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
- 在宅栄養専門管理栄養士
学会から出ているもの
- 糖尿病療養指導士(LCDE)(日本糖尿病療養指導士認定機構)
- 病態栄養認定管理栄養士 (日本病態栄養学会)
- NSTコーディネーター (日本病態栄養学会)
などがあげられます。臨床に偏ってしまいましたが、もちろんこれ以外の分野でもしっかりとした資格は沢山ありますので探してみてください。
まとめ:スキルアップに繋がるかは自分次第
管理栄養士のスキルアップに資格は必要かというお話をしてきましたが、これについては自分の進みたい道によって全く違ってくると思います。
まずは最初に「自分が最終的に管理栄養士としてどうなりたいのか」という目的地を明確にし、その目的に沿って資格を選ぶことが重要となります。
また、資格にもメリットデメリットがあるのでそれを知った上で、栄養士会などから出ているバックがしっかりとした資格から取っていくのがオススメです。
本当に自分に必要な資格だけを選んでいくことで自ずと自身の専門性も上がり、スキルアップに繋がると思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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